【今週の3曲】David Bowie「Love Is Lost」3つのバージョンを聴く

短期集中David Bowie(デヴィッド・ボウイ 1947 – 2016年)特集。

引き続き本日も、2013年にリリースされた通算24枚目(カバー1枚とバンド「Tin Machine」の2枚を入れると27枚目)のアルバム『The Next Day(ザ・ネクスト・デイ)』の収録曲を取り上げます。

5日目の本日は、アルバム4曲目に収録された「Love Is Lost(ラブ・イズ・ロスト)」で。

David Bowie- Love Is Lost
David Bowie – Love Is Lost

ほんとは3日目にこの楽曲を取り上げようと思っていたのですが、曲中に出てくるキーボード?なのかギターなのか判別できない割と淡々と鳴らされる8分音符のフレーズ(0:37秒位からが分かり易いです)のネタ元?と思われる楽曲が頭の中で鳴っているものの、曲名は疎か、誰の楽曲だったのかも完全にど忘れしてしまい、その日は一旦「Dancing Out In Space(ダンシング・アウト・イン・スペース)」を取り上げた次第。

で、これ何だったっけなー。少しだけタメの効いたファンク系だったよーな。という印象から、Sly & The Family Stone(スライ&ザ・ファミリー・ストーン)にあったよーな?などと思い、『Fresh(フレッシュ)』(1973年作品)の2曲目「If You Want Me to Stay(イフ・ユー・ウォント・ミー・ステイ)」を聴くも、歌い出しがちょっと似ているけれど、これじゃなかった。
うーん、Curtis Mayfield(カーティス・メイフィールド 1942 – 1999年)だったか?いや、もっとロック寄りなよーな。
などなど、一昨日、昨日と色々聴くも、なかなか見つからず、突然「ハッ」と気付いたのが、まさかのDavid Bowie。

少し前に取り上げた『Heathen(ヒーザン)』収録のNeil Young(ニール・ヤング 1945 – )のカバー「I’ve Been Waiting for You(アイヴ・ビーン・ウェイティング・フォー・ユー)」でした。マジか。

多分頭の中でSly & The Family Stoneと混じってしまったっぽいです。
3日掛かったものの、解決出来てスッキリ。
しかし人間の記憶力ってほんと曖昧ですねー。頭の中で勝手にマッシュ・アップされていました。

しょうもない個人的な話が長くなりましたが、意図的に織り込んだのか偶然なのかは不明ながら、この「Love Is Lost」には「I’ve Been Waiting for You」のまさにタイトルフレーズが入り込んでおります。

この淡々としつつメロディアスなフレーズに、80年代の作品群を想起させるDavid Bowie本人によるロングトーンのキーボードが相まってクールな好曲。

ここから次曲「Where Are We Now?(ホエア・アー・ウィ・ナウ?)」更に「Valentine’s Day(ヴァレンタイン・デイ)」の流れは非常に良いので、未聴の方は是非アルバムで聴いてみてください。

続きまして本日の2曲目という事で、「Love Is Lost」のリミックスの短縮バージョン。
珍しいパターンですが、シングルとしてリリースされたのはこちらのバージョンでした。

David Bowie – Love Is Lost (Hello Steve Reich Mix by James Murphy for the DFA – Edit)
David Bowie – Love Is Lost (Hello Steve Reich Mix by James Murphy for the DFA – Edit)

このリミックスを手掛けたJames Murphy(ジェームス・マーフィー 1970年 – )という人は、アメリカのミュージシャン、DJ、音楽プロデューサー、エンジニアで、ソロプロジェクトLCD Soundsystem(LCDサウンドシステム)のボーカルであり、インディーレコードレーベルのDFAレコーズの主宰者で、2000年代前半のいわゆる「ダンス・パンク」リバイバルの第一人者になった人です。

余計な事を書くと、このLCD Soundsystem、音楽メディアでの評価がメチャクチャ高いのだけれど、個人的にはあんまりピンとこないグループの一つだったりする。

作品を出せば年間ベストの常連だったり、代表曲の「All My Friends(オール・マイ・フレンズ)」に至っては、アメリカの音楽メディア、Pitchfork(ピッチフォーク)にて、2000年代のあらゆる楽曲の中で「ベストソング第2位」に選ばれたりもしています(ちなみに1位は以前取り上げたOutKast(アウトキャスト)の「B.O.B.」)。

良いミュージシャンだと思うし、全然悪い楽曲だとは思わないものの、果たしてそこまで傑出して良いか?というのは当時も今も結構疑問。まあ好みの問題ですね。

で、この「Love Is Lost (Hello Steve Reich Mix by James Murphy for the DFA Edit)(ラヴ・イズ・ロスト(ハロー・スティーヴ・ライヒ・ミックス by ジェームス・マーフィ・フォー・ザ・DFA・エディット))」、カッコ内カッコが多くて視認性が悪いのですが、現代音楽に分類される音楽家、Steve Reich(1936年 – )の名前が入っている通り、Steve Reichの楽曲からのサンプルが用いられています。多分拍手の音がそう(だと思う)。

更には、以前取り上げた事もあるDavid Bowieの名曲「Ashes To Ashes(アッシュズ・トゥ・アッシュズ)」(1980年リリースのアルバム『Scary Monsters(スケアリー・モンスターズ)収録)の印象的なシンセのフレーズがサンプリングされており、これはかなり効果的で素晴らしいと思います。
オリジナルとは別物で、総じてこちらも良い仕上がり。

なお、MVの方にも「Ashes To Ashes」の際のピエロっぽい衣装の人形が出て来たりします。
しかしこれ、いきなりDavid Bowieが洗面所で手を洗っているシーンから始まるという、コロナ禍真っ只中の2020年現在の時節にも合致しちゃってますね。

翌年2014年にリリースされた3枚組(物によっては2枚組)のベストアルバム、『Nothing Has Changed.(邦題:ナッシング・ハズ・チェンジド〜オールタイム・グレイテスト・ヒッツ)』に収録されたのもこちらのバージョンです。

で、こちらフルバージョンは約10分半の長尺仕様。

David Bowie – Love Is Lost (Hello Steve Reich Mix by James Murphy for the DFA)
David Bowie – Love Is Lost (Hello Steve Reich Mix by James Murphy for the DFA)

さっきの短縮版とは全く別のMVで、こちらまさに「Ashes To Ashes」、灰から灰へ。というなかなか実験的とも言えそうな内容。コメント欄には大絶賛の書き込みが多いです。

一応年齢制限があるっぽいのですが、何歳以下がダメなのかはちょっと不明なので、一応要注意。年齢的に問題なく、興味のある方は見てみて下さい。

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