【今日の1曲】The Modern Lovers – She Cracked (1972)

短期集中David Bowie(デヴィッド・ボウイ 1947 – 2016年)特集。
一昨日より2003年リリースの通算23枚目(カバー1枚とバンド「Tin Machine」の2枚を入れると26枚目)のアルバム『Reality(リアリティ)』を取り上げておりますが、本日はちょっと番外編で。

前作『Heathen(ヒーザン)』(2002年作品)では他ミュージシャンのカバーが3曲含まれていましたが、本作『Reality』にも2曲のカバーが収録されています。

その内の1曲「Pablo Picasso(パブロ・ピカソ)」のオリジナルを作詞作曲しリリースした、Jonathan Richman(ジョナサン・リッチマン 1951 – )率いるバンドThe Modern Lovers(モダンラバーズ)の楽曲をご紹介します。

「Pablo Picasso」は1971年9月と1972年3月に録音され、1976年にリリースされた1stアルバム『The Modern Lovers』に収録されておりますが、これ、David Bowieのバージョンとは結構異なります。

初めて『Reality』収録のカバーを聴いた際「あれ、こんな曲だったっけ?」と思ったほど。で、オリジナルを引っ張り出して聴くも、すぐにはピンと来なかったくらい大幅に改変が為されているのです。

オリジナルは結構ヘロヘロした感じの味わい深い楽曲で、随分元気な感じになったカバーと聴き比べるのも面白いかなー。とも思いましたが、聴き比べるも何も結局ほぼ別物で、オリジナルの方はキャッチーかと言うと結構ビミョーな感じだったりもするので(個人的には好きだけれど)、今回は代わりに同作収録楽曲で初めて触れる人にも比較的良さが分かりやすいと思う選曲にしておきます。

the MODERN LOVERS "She Cracked" 1972
The Modern Lovers – She Cracked

先述の通り、録音からリリースまで4,5年の間が空いている本作ですが、ざっくり言うとその間にバンドは解散状態。
メンバーは別のバンドに加入していたりで、Jonathan RichmanのみがThe Modern Loversの名前を継続し、新たに別メンバーでJonathan Richman & The Modern Loversとして活動して行きます。

つまりオリジナルのThe Modern Loversとしては唯一のアルバムになりますが、これは名盤。
代表曲でもある1曲目の「Roadrunner(ロードランナー)」からいきなり名曲。Velvet Underground(ヴェルヴェット・アンダーグラウンド)の約17分半の長尺曲「Sister Ray(シスター・レイ)」を下敷きにしながらも、その影響をポップにまとめたこの楽曲は、Sex Pistols(セックス・ピストルズ)がカバーした事でも知られています。

なお、本作の「Roadrunner」、「She Cracked」、「Pablo Picasso」含む数曲は元Velvet UndergroundのJohn Cale(ジョン・ケイル 1942 – )がプロデュースをしたもので、元々はデモとして録音したものが日の目を見て結局リリースされることになったのだそう。

このアルバムに限らずJonathan Richmanの魅力は確かなソングライティング力と、暑苦しさやゴリゴリ感とは無縁の程良く脱力した感覚にあると思いますが、本作は楽曲の粒が揃いっぷりが半端ではないので、是非1度は通しで聴いてみてほしいところです。

今回選曲した「She Cracked」からの次曲「Hospital」の流れとか最高ですよ。

『Reality』制作当時のDavid Bowieも大いに感化されたと思われる「ロックンロール・リバイバル」の旗手となった2001年デビューのNYのバンドThe Strokes(ザ・ストロークス)のスタイルはモロにこのThe Modern Loversのもの。

ついでに書いておくと、日本のバンド・ムーンライダーズが1979年にリリースしたアルバム『MODERN MUSIC(モダーン・ミュージック)』収録の「モダーン・ラヴァーズ」は、このバンド名から採ったのかも知れませんね。

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