【今日の1曲】安井かずみ – 悪いくせ (1970)

『短期集中David Bowie(デヴィッド・ボウイ 1947 – 2016年)特集』は今回もお休みして、本日3月17日が命日の安井かずみ(1939 – 1994年)の数少ない自演楽曲をご紹介します。

安井かずみ 悪いくせZuzu Warui-kuse Kazumi Yasui 1970
安井かずみ – 悪いくせ

今日が命日と言えば映画監督のLuchino Visconti(ルキノ・ヴィスコンティ 1906 – 1976年)にRené Clément(ルネ・クレマン 1911 – 1996年)、内田裕也(1939 – 2009年)もちょうど一年前か。内田裕也に関しては以前取り上げているので、そちらも読んでみてください。

安井かずみについてはパートナーである加藤和彦(1947 – 2009年)を何回か取り上げた際に作詞家として軽く触れていますが、自身の歌唱楽曲をご紹介するのは初。

この「悪いくせ」という楽曲は1970年にリリースされた安井かずみの唯一の歌唱アルバム『ZUZU』の冒頭に収録されています。

作詞は当然ながら安井かずみによるもので、作曲は音楽プロデューサーでアルファレコード創立者でもある村井邦彦(1945 – )。

David Bowie特集にちなんで1つ村井邦彦のエピソードを引っ張ると、例のDavid Bowieが版権を取れなかったFrank Sinatra(フランク・シナトラ 1915 – 1998年)の歌唱で知られる名曲「My Way」。その結果生まれた名曲が「Life on Mars?(ライフ・オン・マーズ)」であることは以前書きましたが、日本で「My Way」の版権を獲得したのが村井邦彦です。

アルファレコードは荒井由実(1954 – )やYMOデビューさせたレコード会社で、よく知られているユーミンの以下逸話、

中学時代にはカツラを購入し、寝ているように家族には見せかけ内緒で当時国内外の文化人が集まるサロン的存在だった港区麻布台3丁目(1969年まで麻布飯倉片町8番地の住所表記だった場所)のイタリアンレストラン「キャンティ」に出入りしており、またフィンガーズの追っかけもしていた。のちに同レストランに集まったアーティストからアルファレコードが生まれ、デビューのきっかけを作った。

Wikipediaより

この「キャンティ」の常連客で真っ先に名前が出てくるのが安井かずみだったりします。

「キャンティ」について書くとそれだけで結構な字数になりそうなのでここでは控えますが、ご存知ない方はWikipediaでも見てみると錚々たる面々が名を連ねていて面白いのでお勧め。こういう場所ってもう長いこと存在していないですよね。

で、この「悪いくせ」のボサノヴァのアレンジを施したのはクニ河内(1940 – )という人で、あの「クニさん」です。
あの「クニさん」とはNHK教育(現Eテレ)の小学校低学年向け番組『ワンツー・どん』『うたって・ゴー』に出演していた「クニさん」。
でも今確認すると番組が放送されていたのが1974年から1996年までだったようなので、若い人は知らないか…。

以前紹介した加藤和彦のボサノヴァアルバム『ガーディニア』(1978年作品)より8年先んじてリリースされていたこの楽曲、率直に言って特に歌唱力や際立った個性的な声がある訳ではない安井かずみにとって、このボサノヴァアレンジはアジで聴かせることが出来るベストなチョイスだと思います。

優雅なライフスタイルで知られる55年の生涯で、4000曲もの詞を紡いだ作詞家の貴重な歌唱を是非聴いてみてください。

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