【今日の1曲】David Bowie – 5:15 The Angels Have Gone (2002)

短期集中David Bowie(デヴィッド・ボウイ 1947 – 2016年)特集。

ここ数日連続で2002年にリリースされた通算22枚目のアルバム『Heathen(ヒーザン)』を取り上げておりますが、本日も引き続き同作に関して。

先の記事で個人的な感想「全12曲中、前半6曲目までは大旨傑作」である旨を書きましたが、じゃ、後半どうなのよ?というところを今日は書いてみようと思います。

えーと前半はざっくり言うとクラシカルで風格のあるオリジナル曲と、全体がクラシカルになり過ぎない為にバランスを取ってなのか比較的ラフなカバーが2曲が収録されていた訳ですが、後半7曲目からはちょっと様相が異なってきます。

順番は前後しますが、昨日言及したLegendary Stardust Cowboy(レジェンダリー・スターダスト・カウボーイ)のカバー「I Took a Trip on a Gemini Spaceship(アイ・トゥック・ア・トリップ・オン・ア・ジェミニ・スペースシップ)」が8曲目で、これはだいぶクラシカルとは距離のあるいわゆるデジロックな音。

で、7曲目の「I Would Be Your Slave(アイ・ウッド・ビー・ユア・スレイヴ)」。これが個人的にどうにも苦手なんです。
Prince(プリンス)にありそうなタイトルの楽曲ですが、この文言はDavid Bowieが魔王役で出演した1986年の映画『Labyrinth(邦題:ラビリンス/魔王の迷宮)』のセリフ、

“Just fear me, love me, do as I say, and I will be your slave
私を恐れろ、私を愛せ、私に従え、そうすれば私はおまえの奴隷になる”

から持って来たのかな?と思います。

この楽曲のアレンジって大雑把に言うと6曲目の生音ロックと8曲目の打ち込み全開曲との橋渡しのような、丁度中間にあたる感じで、打ち込み音の上を流麗なストリングスが流れてゆくのですが、まずこの最初から最後まで入っている「クワッ、クホゥ」と鳴ってるループがどうにも苦手。
そこにTony Visconti(トニー・ヴィスコンティ)によるストリングスのアレンジもなんだか上滑りしまくっているような印象で、David Bowieのボーカルもこれに関してはちょっと力が入り過ぎているような…、結局全てがまとまらないまま「ループとストリングスと、ところどころボーカルもうるさいなー」で終わってしまう。

初めて聴いた時から「ここで残念曲来たかー」という感想で、今回久々に、なんならこの曲だけ10回くらい聴き直してみたものの、やっぱりアルバム通してこれだけどうしても苦手です。
でもYouTubeのコメント欄とかを見るとこれをベストトラックに選んでいる人も居るので、あくまで個人的な感想ということでご承知置きください。

で、再度言及しまして、8曲目のデジロックは前半の雰囲気と比べるとだいぶ遠いところに来てしまった印象ですが、単体で良曲。
これはLegendary Stardust Cowboyのオリジナルと是非聴き比べてみてほしいところで、いかにイマジネイティブなアレンジがなされているか分かる筈です。

やっぱりこうアルバムで12曲とかになると色々バリエーションを付けなきゃなー、というのもあるのでしょうね。
この7曲目と8曲目、あと11曲目の「I Demand a Better Future(ベター・フューチャー)」はテンポ早めのデジタル感強め楽曲です。

はい、ここでやっと【今日の1曲】。
その2曲の後に収録されている「5:15 The Angels Have Gone(5:15エンジェルズ・ハヴ・ゴーン)」。

David Bowie 5.15 The Angels Have Gone [Video]
David Bowie – 5:15 The Angels Have Gone

ここに来て久々に落ち着いた楽曲が登場。
このタイトルの数字はたしかロンドンの始発電車の時間「5時15分」を意味していたはず。
控えめな音量のピアノにドラムとベースの存在感がありながらもうるさく無いという、非常に「良い音」が鳴っています。

ボーカルには風格があり、コーラスやその他の音が楽曲をドラマティックに盛り上げますが、決して盛り上げ過ぎはしない、大変節度あるアレンジ。

1曲目の「Sunday」、4曲目の「Slow Burn」、そしてこの9曲目「5:15 The Angels Have Gone」の3曲が「三本柱」かな、と思います。
改めてこれ程の楽曲が3曲も収録されているってこれほんと凄いアルバムですよ。

「5:15 The Angels Have Gone」からスムースに繋がっていつの間にか始まっている次曲「Everyone Says ‘Hi’(エヴリワン・セズ・ハイ)」も良曲で、そちらについてもご紹介したいのですが、長くなっているのでそれはまた次回にでも。

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