【今日の1曲】David Bowie – Little Wonder (1997)

短期集中David Bowie(デヴィッド・ボウイ 1947 – 2016年)特集。

昨日は番外編ということでB’z の楽曲を取り上げましたが、本日は本編に戻りまして、1997年にリリースされた通算20枚目のアルバム『Earthling(アースリング)』より、冒頭に収録された「Little Wonder(リトル・ワンダー)」をご紹介します。

Little Wonder
David Bowie – Little Wonder

この楽曲、ちょっと妙な感じの結構印象に残るPVがあったのですが、オフィシャルでは何故か公開されていないみたいです。

視覚的なところから言うと、まずジャケット。
ユニオンジャックモチーフの衣装は、今は亡きイギリスのファッションデザイナーAlexander McQUEEN(アレキサンダー・マックイーン)が手掛けたもの。

David Bowieはご存知の通りイギリス生まれの人ではありますが、1992年(でしたっけ?)以降は拠点をアメリカのNYに置いており、音楽的にも前作にあたる1995年の『1.Outside(アウトサイド)』とかはモロに当時の重くて暗いアメリカの音。という感じが濃厚でした。

で、前々回も書いた通り、5部作の第1弾として発表された『1.Outside』の次に出たのは、第2弾でも何でもなく、ジャケットからして趣を異にしたこれ。

音の方も結構な振れ幅で、前作で強い影響を受けたことが伺えたアメリカのユニット(バンド?)Nine Inch Nails(ナイン・インチ・ネイルズ、以下NIN)に通じる要素はあるものの、NINの音楽性の中でも重さや暗さではなくてアッパーな部分、それプラスこの「Little Wonder(リトル・ワンダー)」に関しては、当時流行していたイギリスのテクノ/エレクトロバンドのThe Prodigy(ザ・プロディジー)の要素だったり、全体的にイギリスのテクノ/エレクトロ寄りの楽曲が多いアルバムです。

このダンチャカチャカチャン♪と鳴っているリズムパターンは、ジャングルまたはジャングルが進化したドラムンベースと呼ばれるもので、こちらもイギリス発祥のもの。

余談ながら日本で有名なジャングル(ドラムンベース)楽曲と言えば、小室哲哉がダウンタウンの浜田雅功と組んだH Jungle with t(エイチ ジャングル ウィズ ティー)の「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」がダントツでしょう。これ別に書くまでもないと思っていましたが改めて確認すると1995年の話なので、今年成人の人とか生まれる5年前だったりするのか…。
という事で一応記しておきます。これは紛うことなき名曲です。

David Bowieの話に戻りまして、上述の通り今作は全体的にジャングル(ドラムンベース)だったり四つ打ちだったりエレクトロミュージック比率が非常に高いアルバムになっているわけですが、これ当時の反応ってそこまで良くなかった印象があるんですよね。なんか思いっきり流行り物に手を出した。みたいな。

別に今回に限らず、今までもそんな感じで変容しながらキャリアを重ねて来た人なので、今更感はあるのですが、ジャングル(ドラムンベース)ってパーツ丸ごと取り入れた感がどうしても強いからか、それまでの漠然とソウルミュージックだったり漠然とクラウトロックだったり漠然と80年代のど真ん中だったり漠然とUSオルタナだったりと比べて、今回は記号性が強過ぎたのかも知れません。

とは言え、全編ジャングル(ドラムンベース)一辺倒な訳でもなく、四つ打ちも含めてバランス良く配置されているので、通しで聴くと構成の妙に感心させられます。

聴くと良い曲多いんですよね。
ただDavid Bowieの歌とこのサウンドの相性って今だによく分からない。
合っていないとは思わないけれど、かと言って合っている感じもさほどしないという…。

あと、最後にタイトルについて少し述べると、今までちょいちょい宇宙をテーマにしてきて、代表作の『The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars(邦題:ジギー・スターダスト)』では「異星から来たロックスター」を演じた人が、ここに来て『Earthling(地球人、人間)』と掲げたのは興味深いところ。
でも音は全然土着的なものとか大陸的とか自然とかが安易に連想されるようなものではなく、未来的なテクノ系だったという。

結局総じてなんだかストンと落ちないアルバムなんです。

個人的には「問題作」と呼ばれる前作『1.Outside』よりもこの『Earthling』の方がよほど「問題作」のような気がします。

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