【今日の1曲】David Bowie – Shining Star (Makin’ My Love)

短期集中David Bowie(デヴィッド・ボウイ 1947 – 2016年)特集。

本日はキャリアの中でも多分最も評価が低いと思われる、1987年4月リリースのアルバム『Never Let Me Down(ネヴァー・レット・ミー・ダウン)』から1曲、「Shining Star (Makin’ My Love)(シャイニング・スター)」をご紹介します。

Shining Star (Makin' My Love) (2018 Remaster)
Shining Star (Makin’ My Love) (2018 Remaster)

結構音楽に詳しくて、かつこの楽曲を知らない人にミュージシャン名を明かさずにブラインドテストをしたなら、「Prince?にしては少し声が違う?」といった感じの回答がほとんどになるのではないかと思う、まんまPrince(プリンス 1958 – 2016年)を真似たような珍曲と言いますか異色曲。

曲中のラップは俳優のMickey Rourke(ミッキー・ローク)によるもので、それがこの楽曲の誰だかわからなさを更に加速させるという。

『Never Let Me Down』から何か1曲選ぶにしてもこれ?と思われそうではありますが、David Bowie自身はこれをシングルとして切りたがっていたものの結果レコード会社の判断で採用されなかったという話もあるので、ただの遊びというわけではなく、それなりに自信作だったのだと思います。

当時のPrinceは、前年に『Parade(パレード)』をリリースし、1987年の3月には『Sign ‘O’ The Times(サイン・オブ・ザ・タイムス )』を発表と、まさに今で言うところの「無双状態」真っ只中であり、音楽評論家でロッキンオン社の創設者、渋谷陽一の言を借りれば「ポップミュージックのイノベーションを一人で背負って更新している」状態でした。

そんな後輩にインスパイアされたDavid Bowieによるリスペクトの現れと、好奇心の賜物がこの楽曲なのでしょう。
また同アルバムの収録曲「Zeroes(ズィーロウズ)」の歌詞にはPrinceの名曲「Little Red Corvette(リトル・レッド・コルヴェット)」が登場しています。

共演することはなかったものの、Princeの方もDavid Bowieをリスペクトしているのは明白で、ライブでの「Let’s Dance(レッツ・ダンス)」のカバーや、2016年のDavid Bowieの逝去後には「Heroes(ヒーローズ)」を演奏し追悼しています。

まさかそのすぐ後、同年の3月にPrinceも亡くなってしまうのですが。

David BowieとPrince。両者共にキワモノのような、見た目がだいぶ奇抜だったりする時期があるので、気持ち悪がられることも大いにありえるというか、その反応がいたって正常だと思いますが、音楽の歴史上でも屈指の才能の持ち主なので、是非色々聴いてみて欲しいところです。

ついでなので、ちょっとした関わりではありますが、Princeがまだ駆け出しだった頃のエピソードをWikipediaより引用しておきます。

1981年には『Controversy(邦題:戦慄の貴公子)』を発表。同名シングルがインターナショナルチャートにランクインする。この時期に、ローリング・ストーンズの前座としてツアーに帯同していたが、公演によっては、物(キャベツ等)を投げつけられるなどストーンズ目当ての客からのブーイングを受けた。当時、ストーンズの楽屋を訪れたデヴィッド・ボウイが、トイレで泣いているプリンスの姿を見掛けたため、以後の自身のツアーでは前座ミュージシャンをつけることをやめたというエピソードが残っている。
その当時、オープニングアクトに起用したミックジャガーは、「お前達はプリンスがどれだけ凄いか分からないだろう」と言ったと言われている。

Wikipediaより

「Shining Star (Makin’ My Love)」以外の、アルバム全体について簡単に述べると、特にリズムがいわゆる「産業ロック」と分類されるタイプの結構大味なアレンジのポップなハードロックといった趣の楽曲が多く、とはいえ随所に技が光る箇所も多々あるので、飽きさせない工夫もしっかり施されている印象。

「Glass Spider(グラス・スパイダー)」なんかは強烈なマシンビートを抜いたNine Inch Nails(ナイン・インチ・ネイルズ)のような楽曲だったり。

表題曲のなんだかとにかく丁度良い感じは、個人的に前作の『Tonight(トゥナイト)』に欲しかったタイプの楽曲だったりします。

正直に言うと、アルバム単位では全然手が伸びず「あれ聴きたいなー」とはならず早数十年。今回このようなサイトを始めなければ、再び聴く機会はなかったのではないかという位置付けの作品ではありました。

久々に聴いて大きく印象が変わることはありませんでしたが、世間で言われているほど悪い作品では全くないことを再確認。
一聴の価値があることはここに記しておきます。

あと最後に書いておかねばならないのが、このアルバム、David Bowieの逝去後の2018年にアレンジを大幅に改変したバージョンも存在しています。
当然「Shining Star (Makin’ My Love)」に関してもリアレンジ版があるので、そちらも紹介しておきます。

David Bowie – Shining Star (Makin' My Love), 2018 (Official Audio)
David Bowie – Shining Star (Makin’ My Love), 2018 (Official Audio)

YouTubeのコメント欄を見ると、賛否両論。完全に意見が割れてますね。
うーん、個人的にこれはナシかなー。この楽曲は軽妙さがあってこそだと思うんですけどねー。

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