【今日の1曲】David Bowie – Modern Love

短期集中David Bowie(デヴィッド・ボウイ 1947 – 2016年)特集。

キャリア最大のヒット作品で、その転身がディープなファンからは敬遠されたりもする、ある種の問題作、1983年リリースの『Let’s Dance(レッツ・ダンス)』。
やっと辿り着きました。

本日はアルバム冒頭に収録された「Modern Love(モダン・ラブ)」をご紹介します。

David Bowie – Modern Love (Official Video)
David Bowie – Modern Love (Official Video)

この曲に関しては検索をすれば優れたテキストが沢山ヒットしますが、その中でも 『月の記憶』という2007年で更新がストップしているブログの10月20日の記事に、歌詞と訳詞に加え丁寧な考察も記されているので、そちらをご覧になっていただくのが良いと思います。
曲名が記事名なので〈月の記憶 Modern Love〉で検索すればすぐに出て来るはずです。

それだけでは丸投げなので、紹介先と重複しつつも筆者なりに簡単に少し述べますと、まず何故ディープなファンから敬遠されたのかと言えば、ひとえにサウンドが明るくポップになり、それまでのDavid Bowieにあったマニアックさが影を潜めたから。といったところでしょう。

前作『Scary Monsters(スケアリー・モンスターズ)』を取り上げた際に、David Bowieに大きな影響を受けた英国のバンドSuede(スウェード)の中心人物Brett Anderson(ブレット・アンダーソン)の、「このアルバム(Scary Monsters)のA面までがDavid Bowieの傑作群であり、B面以降の作品は駄作である」という発言を引っ張ってきましたが、他によく知られている、こちらも英国のバンドThe Cure(ザ・キュアー)の中心人物Robert Smith(ロバート・スミス)の「David Bowieなんて『Low(ロウ)』を作った後に車に轢かれて死んじまえば良かった」と言うなかなか過激な発言もありますね。

これらの発言はまあ、愛情の裏返しの様な「好き過ぎて手厳しい」ものが多分にあると思いますが、当時としては結構なショックを与えた転身だった訳です。

当時もその後もしばらく『Let’s Dance』は割と音楽マニアからは軽く扱われがちな「ああ、あれね…」っていう存在だった印象は確かにありました。

で、実際このPVと曲調は実に開けた陽気とも言える雰囲気ですが、何がここで歌われているかと言えば「今時な恋をしようぜ、ヘイ!」みたいなものでは全く無く、型にはまったような信仰や宗教的なものを「Modern Love」とし、それに対する疑念と抵抗する姿勢です。

この曲調で力強く歌われているのは実はそういうものであり、他の曲でも特段軽薄なものは見当たらず、結構社会的なものを含んでいたりします。

なので、サウンドは変われど芯の部分が変わった訳ではなく、むしろ一時に比べて健全なくらいで、まあそれもディープなファンとしてはよろしくなかったのかもしれませんが、David Bowieの転身なんていつもの事なので、今回は特に飛距離が大きかった位の印象でしかなく、特に世間一般(というか音楽業界?、評論業界?)で言われるほどの違和感はありませんでした。

個人的にはそんなに頻繁に聴くアルバムではないのですが、冒頭からのシングル曲3連発の完成度の高さには毎回感銘を受けますし、他にも英国バンドMetro(メトロ)のカバー「Criminal World(クリミナル・ワールド)」も良いし、何にせよ必聴の1枚であることは間違いないと思います。

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