【今週の3曲】Suedeの3曲→4曲

一昨日昨日と時事ネタ絡みの選曲をしましたが、本日はDavid Bowie(デヴィッド・ボウイ、1947 – 2016年)特集に戻ることにします。
が、ちょっとここで番外編。

David Bowieは後続の多くのミュージシャンに多大な影響を与えましたが、そんないわゆるDavid Bowieチルドレンの中でも非常に印象的で重要な一組、イギリス出身のバンド、Suede(スウェード)をご紹介します。

まずは1996年にリリースされた3rdアルバム『Coming Up(カミング・アップ)』の冒頭に収録された「Trash(トラッシュ)」

Suede – Trash
Suede – Trash

このSuedeというバンドは一聴して異質さを感じさせる特徴的な声質の(という点では同じくDavid Bowieチルドレンの高橋徹也とも共通する)ボーカリストBrett Anderson(ブレット・アンダーソン)と、楽曲制作におけるメインコンポーザーであり、これまた特徴的なギタープレイをするギタリストのBernard Butler(バーナード・バトラー)の2枚看板で、デビュー時から大変な人気を博したグループでした。

ところが2ndアルバム『Dog Man Star(ドッグ・マン・スター)』制作時に主にこの2人の関係が悪化し、完成直前にBernard Butlerが脱退。

何やかやで1994年に発売された『Dog Man Star』は、ディープなファンからは最高傑作に挙げられることもあるようですが、個人的な印象としては色々気負い過ぎて詰め込み過ぎたのか、観念的で重くてくどい、風通しの悪い難儀な作品。という印象(お好きな方、すみません)。逆にハマる人はハマるであろう何にせよ重厚なアルバムなので、最初に手を出すのはあんまりお勧めしません。

とは言え、そんな中にもSuedeにしか生み出せないであろう幾つかの万人受け(ボーカルの声質がクリアーできればの話ですが)良曲はあって、特に「Wild Ones(ワイルド・ワンズ)」という楽曲は、ポップな要素と美学とが結実見事にした、Bernard Butler在籍時の金字塔とも呼べる格調高い名曲なのではないかと思います。

Suede – Wild Ones
Suede – Wild Ones

このPV撮影時にはもうBernard Butler居ないですね。
しかしこれ本当に良く出来たPVだと思います。今見ても全然古くないタイムレスな感覚があるような。PVの方もこれはまさに名作なのでは。

駆け足になっておりますが、最後3曲目。
遡って1993年に発売されたデビューアルバムであり、セルフタイトルを冠した『Suede』より、こちらも3rd同様、冒頭を飾るナンバーを紹介することにします。

Suede – So Young
Suede – So Young

この「So Young」という楽曲で聴くことが出来る、ボーカルとギターそれぞれが歌っているかのような感覚は初期Suedeの大きな特徴。
積み重ねられ創り上げられた印象の「Wild Ones」に対し、「So Young」はじめ1stの収録曲は何となく、一瞬の閃きで出現しているかの様な印象です。

このデビューアルバムはその年のマーキュリー・ミュージック・プライズという英国における栄誉ある音楽賞を受賞しています。

で、2ndはセールス的に1stを超えられず、音楽的な中心人物と見られていたBernard Butlerの脱退で、「Suedeもうダメじゃね?」と思われていたところに、新たにキーボーディストと17歳の若いギタリストの2名の新メンバーが加入して発表されたのが、本日最初に紹介した「Trash」を含む『Coming Up』なわけですが、これが多分誰もが予想しなかった程に突き抜けた大変素晴らしい作品でした。

Bernard Butler在籍時のセピアっぽい色合いから一気に蛍光カラーのようなポップさを纏い、などと書くと思いっきりジャケットの見た目そのまんまの印象ではありますが、実際音もそんな感じです。

俗に言う「捨て曲」が1曲も無いアルバムというのは実際問題そうそうお目に掛かれないものですが、これはまさにそう。
収録楽曲の平均値がとにかく高く、収録全10曲中、9曲目の「The Chemistry Between Us」以外は全曲シングルカット出来る程の作品です。
その「The Chemistry Between Us」も別に悪い曲ではなく、アルバム終盤に置いて活きるタイプの楽曲であり、ちょっとシングル向きではないかな?というくらいの話。

少し昨日の欅坂46の記事にこじ付けると、中心人物が居なくなった事でまた違った思わぬ方向への素晴らしい変化という事も起こり得るわけで、それは一昨日のKIRINJIもそうですね。KIRINJIはメインボーカルが抜けちゃってるわけだし。

もっと書くと、『Coming Up』のジャケットデザインを手掛けたイギリス出身のグラフィックデザイナー、Peter Saville(ピーター・サヴィル)の代表作と言えば、ポスト・パンクバンドJoy Division(ジョイ・ディヴィジョン)と同バンドが改名したNew Order(ニュー・オーダー)のジャケットデザインですが、Joy Divisionのカリスマ的ボーカリストだったIan Curtis(イアン・カーティス)の突然の自死の後、ギタリストのBernard Sumner(バーナード・サムナー)がボーカルを兼任し、New Orderへと名を改め、新たに音楽的にも商業的にも成功した事は広く知られております。

欅坂46からもきっとBernard Sumnerが出て来るのでしょう。長濱ねるも既に卒業してしまっている今、一般的に受けそうなルックスの持ち主で言えば渡邉理佐あたりが濃厚なのではないかと。でもここで二期生を持って来たりするとまたややこしくなりそうな気がするのですが、二期生を持って来そうな気もする。そしてちょっとコケ始める。みたいな。

話がだいぶズレてきましたが、SuedeとはDavid Bowieの持つ妖艶さを拡大させたようなバンドであり、チルドレン云々の枠を超えて90年代屈指のバンドなわけです。はい。

その中でもどれか作品を1枚という事であれば、1stも良いですが、筆者は『Coming Up』に1票。

今回は冒頭その中から「Trash」を選びましたが、ポップチューンがこれでもかと続く本作において、個人的な好みを言うと、上述の「The Chemistry Between Us」の次くらいにシングル向きではなさそうなフェイドインで始まる「Picnic by the Motorway」。これが今のところのSuedeの全曲中でも1番好きだったりします。
えらい久々に聴いたけど、これ最高かよ。

4曲になっちゃうけど最後に貼っとこう。

Suede – Picnic by the Motorway
Suede – Picnic by the Motorway

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