【今日の1曲】Prefab Sprout – Swans

新年3日目。

昨年2019年が日本の音楽界的にどんな年だったのかを振り返れば、サブスクリプション配信サービス(以下サブスク)が、邦楽界でもますます広がった年だった、というのが大方の見解なのかな?と思います。

日本版Spotifyのローンチが2016年。Apple Musicがその前年の2015年。もうそれなりに経ちましたが、昨年2019年は特に大きな山が動いた印象。

昨年サブスクで解禁されたミュージシャンやアイドルグループ等を一部挙げると、SEKAI NO OWARI、YUKI、buck number、小沢健二、BUCK-TICK、小田和正、ゆず、syrup16g、WANIMA、BUMP OF CHICKEN、水樹奈々、星野源、Perfume、安室奈美恵、スピッツ、嵐、L’Arc-en-Ciel。トドメに年末のサザンオールスターズ。あとは何気に「じゃがたら」まで年末に解禁されていました。

特に嵐とサザンは大きいですよね。
もうこの流れは止まらないのだろうなーと思います。

そもそものCD自体がそんなに音の良いものではなかったですし、アナログ盤(レコード)は場所を取るしハードルが高い。
結構前から既にCDよりも音質の良い音源が配信されていたりもするので、通信がより高速化し、SSDなど記録媒体の容量の増大と単価が下がれば、どんどん音質の良いものが手軽に扱えるようになってゆくのは明白です。

今時点でサブスクを解禁していないのは、B’zやZARD、倉木麻衣などのいわゆるビーイング系に、米津玄師、aiko、大瀧詠一、中島みゆき。あとBLANKEY JET CITYも無いのか。浅井健一のソロやSHERBETSは大体あるみたいだけれど。
山下達郎と竹内まりやは一部解禁しているも慎重な様子。

解禁していない人達が今後どうするのかはちょっと気になります。部分部分で解禁してあくまでCD等のフィジカルなリリースにこだわるのか、再生回数に対しての収益を計算してYouTubeを軸にしたりするのもありなのか。人によっては絶対に解禁しない、というのもそれはそれで面白いと思います。簡単には聴けないものがあるというのも大事です。

さて、一応当サイトは邦楽アルバム上から順に100枚選びます。というのをメインコンテンツにするつもりでおり、元々CDやレコードは結構な枚数を持っている方だとは思いますが、それでもあまり詳しくなかった00年代以降のアイドル系とかをチェックするのにサブスクは大いに役立っています。それでも、サブスクでは聴けないピンポイント作品やマイナー作品もなるべく抜け漏れが無いようにと手を広げすぎて、このご時世に結構な枚数のCDやアナログ盤で買い集めることになってしまいました。
某インディーレーベルのCD-R限定作品だけで30枚くらい買ったり。
御茶ノ水のジャニスが閉店する前にやる気になっていれば良かったのにと、少し後悔したり。

誰にも頼まれていないにも関わらず、謎の義務感のようなもので、結構しんどい感じになってきましたが、昨日書いた通り個人的2019年のベストアルバムがFennesz(フェネス)の『Agora(アゴーラ)』だったのは、日本の音楽の特に展開の多いものや音圧が高いものを多く聴き過ぎてちょっと疲れていた、というのも少しは関係している気もします。
単純に洋楽聴く時間があまりなかった、というのもありますが。
とは言え『Agora』が大変素晴らしい作品であることは間違いありません。

で、ここまでつらつら書いた文章の流れだと、サブスクで記録的大ヒットを何曲も飛ばしたOfficial髭男dismの曲を取り上げれば記事(というか雑記)としてはまとまるのですが、ここで掲題の通りPrefab Sprout(プリファブ・スプラウト)。

Prefab Sprout – Swans
Prefab Sprout – Swans

Official髭男dismはここで紹介するまでもなく、皆さんご存知だと思うので取り上げませんが、少し感想を述べますと、久々にぶっとくてギッチリ身の詰まった王道の楽曲を書ける人達が出てきたな、という印象。多分このどっしりした安定感はMr.Children以来なのでは。
大勢の人が思っていてもうまく言葉に出来ないような気持ちをポップソングとして結晶化出来る人達が現れたのはとても良いことだと思います。

一番人気と思われる「Pretender」は、特に多くの人に支持されるのが分かる詞曲で、演奏はもちろんのこと、メインボーカル以外のコーラス部分「そーれーも〜こーれーも〜」の声質まで良いですもんね。

メインソングライターの藤原聡という人はちょっとサッカーの久保建英にイメージが被る。よく見るとそんなに似ていないのですが、なんかフォルムが似ているような。でも改めて見るとそれもそんなに似ていない。でも無理やり続けると、並外れた才能に恵まれた人が正確に目標を見据え、正しくそこへ向かっているような感じがします。

ここまで書いて来て、記事分割した方が良いよなー、という気もだいぶしていますが、このまま続けると、Prefab Sproutを取り上げるのは2回目で、前回は「Nightingales(ナイチンゲイル)」という曲を紹介しています。これも名曲。

今回そもそも何故にPrefab Sproutなのかと言いますと、この「Swans(スワンズ)」という楽曲が収録された、1997年リリースの通算6枚目のアルバム『Andromeda Heights(アンドロメダ・ハイツ)』が、昨年アナログ盤として販売されたんですよね。「昨年何があったっけ?」と考えたらそれがあったなー。と思い出したのと、「新年に聴きたい・紹介したい曲」って何があるかな?と考えたら真っ先に思いついたのがこの曲だった。という、それだけの話で、特にサブスクもヒゲダンも関係ありません。

が、Prefab Sproutはジャンル問わずの音楽ファンであれば、結構な高確率で行き着くであろう最高峰の山の一つなので、ご存知なければヒゲダン好きの方にも是非聴いてみてほしいグループです。

この「Swans」が収録された『Andromeda Heights』は、大作だった前作『Jordan: The Comeback(ヨルダン: ザ・カムバック)』から7年振りに発表された作品で、大雑把に言ってしまうと割と似たようなテイストの地味目な楽曲が揃ったアルバムです。
それまでの作品にあった野心的とも言える部分はすっかり鳴りを潜めてしまって、一定のトーンに収まっており、そういう点ではFenneszの『Agora』にも共通するところがあります。

個別で聴くとどれも優れた楽曲であることが分かるし(個人的には2曲ほど部分的にアレンジが好みではないものがあるけれども許容範囲)、通しで滑らかに聴ける心地良い作品。

そんな中でひときわ静謐な美を宿した楽曲がこの「Swans」。
2分半ほどの短い楽曲ですが、大変に聴き応えがあるので是非耳を傾けてみてください。

ただ、Prefab Sproutを初めて聴くのであれば、違うアルバムから入った方がもしかすると魅力が分かり易いかもしれません。
とは言え、遅かれ早かれ『Andromeda Heights』も手放せない作品になるかと思います。

あとこの作品はジャケットも凄く良いんですよ。アナログ盤で買って飾って置きたくなります。これはフィジカルリリースならではのものですね。

今の季節にぴったり。

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