【今日の1曲】はっぴいえんど – 氷雨月のスケッチ

既に解散が決定している状態でアメリカに渡り録音された、日本語ロックの草分け的バンド、はっぴいえんどの3枚目にしてラストアルバム『HAPPY END』。

1973年に発売されたこの作品の最後に収録された楽曲「さよならアメリカ さよならニッポン」を共作したのは、昨日紹介したThe Beach Boys(ビーチ・ボーイズ)の「Surf’s Up(サーフズ・アップ)」の作詞を手掛けたVan Dyke Parks(ヴァン・ダイク・パークス)という人です。
「Surf’s Up」に関しては作詞でしたが、この人は作曲家、編曲家、音楽プロデューサーでもあり、はっぴいえんどの曲に関しては、作詞以外の共同作編曲を行なっています。

ということで本日は「さよならアメリカ さよならニッポン」をご紹介。と、行きたいところですが、ちょっと難しい曲なので、アルバム中最も好きな楽曲にしときます。季節的にもちょうど良いですし。

はっぴいえんど – 氷雨月のスケッチ

「氷雨月のスケッチ」(ひさめづき)と読みます。

「氷雨」は元々は夏に降るヒョウを指していたそうですが、いつからか「氷雨月」となると晩秋・初冬の冷たい雨のことを表すようになったのだそう。
今一つ釈然としませんが、軽くネット上で調べた感じでは、とりあえずはそういう事らしいです。これ以上突っ込んで調べる時間は取れないので、気になる方は調べてみてください。
言葉の意味や成り立ちって突っ込みだしたらキリがなくなりますよね。

さて、この楽曲、作詞は松本隆、作曲と歌唱は鈴木茂が手掛けています。サビの「ねぇ〜も〜おお〜」からは大瀧詠一の歌唱。

はっぴいえんどの代表曲と言えば、2nd『風街ろまん』収録の細野晴臣が作曲と歌唱を手掛けた「風をあつめて」にいつの間にか相場が決まっているように思いますが、筆者が思うはっぴいえんどのベストは大瀧詠一作曲歌唱の「12月の雨の日」がダントツです。

「風をあつめて」そんなに別格扱いされる程良いかね?
勿論悪い曲では全く無く、独特の空気感に情景喚起力を含んだ良い曲だとは思うけれども、はっぴいえんどで細野晴臣が手掛けた楽曲に限定しても「夏なんです」の方が個人的には良い曲のように思う。

現在発売中のレコード・コレクターズ 2019年 11月号にて、「音楽活動50周年記念/2号連続企画:前編【特集】 細野晴臣の名曲ベスト100」というのを掲載しておりますが、第1位「風をあつめて」。

これ、本人もガックリ来るのではなかろうか?と思ったりします。
もっと良い曲いくらでもあるような。

割と近い時代で言えば以前紹介した「薔薇と野獣」だったり、YMO時代には万人受けはやや難しいとは思うものの「灰色の段階(Gradated Grey)」もあるし、YMO後のソロ作には「Pleocene(プリオシーヌ)」だってある訳で。

まあそこらへんは追々紹介するとして、「氷雨月のスケッチ」。
はっぴいえんどの作曲家としては、The Beatles(ビートルズ)で言うところのGeorge Harrison(ジョージ・ハリスン)的存在だった第三の男、鈴木茂の才能が全開になった紛うこと無き名曲。これ何回聴いても聴き飽きない。
しっかり実も詰まっているのに、題名の「スケッチ」の通り、サラッとした質感。ボーカルがスイッチしてトーンが少しだけ変わるのも良いと思います。
The Beatlsのジョージ名曲、「Something(サムシング)」や「While My Guitar Gently Weeps(ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス)」と比較しても、別に聴き劣りする事はないかと。

「風をあつめて」がそこまでピンと来なかった人や、名盤名盤超名盤言われている『風街ろまん』は取り敢えず聴いてみたけれどそんなに良さがわからなかった、という人に是非聴いてほしい楽曲です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました