【今日の1曲】Nine Inch Nails – La Mer

昨日はクロード・レヴィ=ストロース(Claude Lévi-Strauss)の命日という事で、ドビュッシー(Claude Debussy)の1902年に初演されたオペラ『ペレアスとメリザンド』を紹介しました。
引き続きドビュッシーが『ペレアスとメリザンド』の成功後、1903年から1905年にかけて作曲した『海(La Mer)』を本日取り上げようかなー。と考えましたが、ここはちょっと変化球で、ドビュッシーの『La Mer』に影響を受けたという同名異曲、アメリカのインダストリアル・ロック・プロジェクト、Nine Inch Nails(ナイン・インチ・ネイルズ、以下NIN)の楽曲を紹介することにします。

Nine Inch Nails – La Mer
Nine Inch Nails – La Mer

この「La Mer」は1999年に2枚組で発売されたNINの3rdフルアルバム『The Fragile(フラジャイル)』に収録されています。
反復するピアノに2:04位から出てくるノイズが変容していく様が聴きどころかな、と思います。ノイズがいつの間にか気持ち良くなっているという。

個人的にインパクトがあったのはこの前作に当たる1994年の2nd『The Downward Spiral(ダウンワード・スパイラル)』の方で、初めて聴くのならその2ndがダークでハードで濃密かつポップ。1曲除き全てボーカル入りで分かりやすく凄いのでお勧めですが、3rdの方が広がりのある作品だと思います。
あと3rdはジャケットが抜群に良い。90年代に出たあらゆる音楽ソフトの中でもトップクラスに良いのでは。これ見よがしなものではないけれど。

2nd制作時に借りた家が、過去に起きた狂信的カルト首謀者チャールズ・マンソンの信者によるシャロン・テート惨殺事件の現場だった、というのはよく知られた話で、NIN(実質ソロで都度人を呼ぶプロジェクト)のTrent Reznor(トレント・レズナー)が言うには「知らずに借りた」とのことですが、そんな事あるんかいな?というエピソードです。

この事件については、今年2019年公開された、レオナルド・ディカプリオとブラット・ピットが共演したタランティーノの映画、『Once Upon a Time in Hollywood(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)』でも題材になっているようです。

Trent Reznorがこの家(=スタジオ)に付けた「Pig Studio」という名前は、マンソン・ファミリーがシャロン・テートの血で「PIG」とドアに殴り書きしたものから取った。という悪趣味な話もありましたね。
で、かつてその惨劇が起きた「Pig Studio」で自殺を考えながら曲を制作している。というようなことを当時インタビューで語っていました。
昔のロック系カルチャーのインタビューってそういうカウンセラーに言う様なあけすけなメンタルの話が結構当たり前の様に出ていた印象。

この辺のいかにもヤバいエピソードはもう今の時代ではちょっと考えられないものですが、90年代当時はまだこういう「本気で入り込んでしまっている感じ」とかがまだ許されていたような気がします。
今の時代ではもうお寒い感じで総ツッコミ、またはただただ引かれて終わっちゃいそうですが。
そもそもインターネットの発達によりオンラインで簡単に不特定多数と意識が繋がっちゃうので、一人孤独におかしな方向にひたすら発酵されて行くのもなかなか難しいですよね。

ちなみに3rdは海の見える家を借りてそこで制作したとかいう話があったような気がしますが、うろ覚えのソース無し状態。

そんなNINことTrent Reznorですが、ある時点までは細身のロン毛でいかにも繊細そうな風貌でしたが、いつの間にかビルドアップして坊主頭になったりで、今も健在であります。

本日10月31日なので、ハロウィンネタで言うと、通年ハロウィンみたいなMarilyn Manson(マリリン・マンソン、”マンソン”はチャールズ・マンソンから取った)が世に出る手助けをしたのも、Trent Reznorだったりします。以後Marilyn Mansonとは仲違いしたり、仲直りしたり、また仲違いしたりで、現在どうなのかはよく分かりません。

ところでこの動画の映像タルコフスキーっぽい気がするなー。誰かが勝手に編集したものだと思いますが、結構合ってますね。

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