【今日の1曲】ドビュッシー(Claude Debussy) – ペレアスとメリザンド (Pelléas et Mélisande)より「第2幕第1場」

構造主義の始祖とされるフランスの社会人類学者で民族学者、クロード・レヴィ=ストロース(Claude Lévi-Strauss)が満100歳で亡くなって今日でちょうど10年。

若い時分には音楽家を志したこともあり、神話学と音楽とで共通する構造についての論考等、生涯に渡り音楽との深い関わりがある人です。

そんなレヴィ=ストロースが「私の必要としていた精神の糧を与えてくれた」と語ったこともある、フランスの作曲家クロード・ドビュッシー(Claude Debussy, 1862 – 1918)による唯一のオペラ作品『ペレアスとメリザンド (Pelléas et Mélisande)』より「第2幕第1場」を取り上げます。

ドビュッシー《ペレアスとメリザンド》「第2幕第1場」(仏→日対訳)
ドビュッシー《ペレアスとメリザンド》「第2幕第1場」(仏→日対訳)

※動画はアンドレ・クリュイタンス指揮、レイモン聖ポール合唱団他による1956年録音盤の音源のようです。

1892年に出版された、ベルギーの劇作家で詩人のモーリス・メーテルリンク (Maurice Maeterlinck)作の戯曲をほぼそのままオペラとして完成させた作品。

ドビュッシー以外にもこの戯曲を題材とした作曲家は多く、ウィリアム・ウォレス、フォーレ、シェーンベルク、シベリウスが同時代に取り上げていますが、正直筆者にはこの戯曲のシナリオ自体の面白さはさっぱり分かりません。が、物語自体はどうであれ、音楽は大変に素晴らしいもの揃いで、特にこのドビュッシーによるオペラは傑作だと思います。

以下Wikipedia引用

1893年に着手され、1895年に一時中断されたものの、1901年に作曲を終え、1902年にオーケストレーションと最終的な改訂を済ませた。1902年4月30日にパリのオペラ=コミック座でアンドレ・メサジェの指揮により初演された。日本初演は1958年(昭和33年)11月28日、東京・産経ホールにおいて古沢淑子ほかのソロ、ジャック・ジャンセンの演出、ジャン・フルネ指揮日本フィルハーモニー交響楽団によって実現した。

Wikipediaより

10年掛かりで完成したこのオペラ、上演前に有名なスキャンダルが発生します。
これもWiki引用。

それはオペラ=コミック座での上演決定後、原作者であるメーテルリンクが、歌手である愛人のジョルジェット・ルブラン(モーリス・ルブランの妹)をメリザンド役に推薦したことによるものだった。ドビュッシーはその提案に賛同できなかったものの、原作者に対して明確な拒否を伝えないまま、イギリス人歌手であるメアリー・ガーデンを主役に起用した。これに憤慨したメーテルリンクは上演に反対すると脅しをかけ、さらに著作家協会の調停に持ち込み、以前メーテルリンクがドビュッシー宛に送った改変許可の手紙(1895年10月19日付)は白紙委任状ではないと主張した。だが結局メーテルリンク側の主張は協会によって退けられた。収まりのつかないメーテルリンクは、その後もドビュッシー家に乗り込んで作曲家に暴行を加えようと企んだり、また『フィガロ』紙上でオペラを弾劾し、「即座で派手な失敗を望む」と書いた公開状を掲載(1902年4月13日)した。

Wikipediaより

結果上演は成功。
この作品で、ドビュッシーの「印象主義音楽」的評価が確立したともされています。

余談ですが、メーテルリンクが1908年に発表した大ヒット作『青い鳥(L’Oiseau bleu)』は、日本では1980年にアニメ作品『メーテルリンクの青い鳥 チルチルミチルの冒険旅行』として放送されていたので、ご存知の方も多いのではないかと思います。
今回記事を書くにあたり初めて知りましたが、このアニメ化がだいぶ大変だったらしく、その理由が、メーテルリンクが遺言で「私の作品は、日本とドイツでは上演してはならない」と言っていたからなのだそう。
第二次世界大戦の影響でしょうが、そんな経緯があったとは。よくアニメ化に漕ぎ着けま他ものです。
なお生前メーテルリンクは1911年にノーベル文学賞を受賞していたりもします。

ドビュッシーについては改めて書く機会があればと思いますが、またまたWiki引用の術を使いますと、

オリヴィエ・メシアンは少年時代のクリスマス・プレゼントに『ペレアス』の楽譜を貰って以来この曲に夢中になり、その作風に多大な影響を与えた。

Wikipediaより

メシアンについては「世の終わりの為の四重奏曲」を以前取り上げたと思ったのですが、確認してみたら、インスパイアされたであろうRadioheadの楽曲紹介時に言及していただけでした。

またまたまたWiki。

ドビュッシーは20世紀で最も影響力のある作曲家の一人としてしばし見なされており、西洋音楽からジャズ、ミニマル・ミュージック、ポップスに至るまで幅広く多様多種な音楽の部類に影響を与えている。

Wikipediaより

本サイトで何度か取り上げている武満徹もドビュッシーからの影響を公言している一人ですね。

他にも影響を受けた人の名前を挙げれば20世紀の主要な音楽家の多くが列挙される事になるくらいの人です。はい。

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