【今日の1曲】globe – wanna Be A Dreammaker

一昨日昨日に引き続き、本日もTK楽曲いきましょー。

小室哲哉率いるglobeが、1998年9月2日から4枚連続で(以降9/23、9/30、10/7に)リリースした「BRAND NEW globe 4 SINGLES」なるプロジェクトの第一弾シングルで、同年12月9日発売の4thアルバム『Relation(リレーション)』にも収録された「wanna Be A Dreammaker」

globe / wanna Be A Dreammaker
globe – wanna Be A Dreammaker

イギリスのテクノ / エレクトロ・ロックバンド、The Prodigy(プロディジー)の1997年の大ヒット曲「Breathe(ブリーズ)」辺りが大きなインスピレーション源だったと思われる、アグレッシブでハードな音。ついでにPVも「Breathe」には結構影響受けてるというか流石にこれはオマージュだろー。という感じがしますね。

当時から個人的に印象的だったのが、「絵ハガキで送って」というフレーズの、なんじゃそりゃ感。このテンションで歌うフレーズか?という、曲調に全くそぐわない場違いな言葉遣いとして印象に残っていましたが、今回初めてちゃんと歌詞に目を通してみたところ、前後の文脈含めるとまあそんなに構成上突飛な訳ではないか。と思いました。が、聴くとやっぱりちょっと変な感じ。プロデューサーとしての全盛期の小室哲哉の書いた歌詞ってそういうなんかミョーにクセになるフレーズがちょいちょいあるよなあ。この曲はクレジット上、MARK(マーク・パンサー)との共作なので、小室哲哉と断定はできないのだけれど(マークが書いたのは多分ラップ部分だと思う)。
1998年当時は相当多忙だったはずなので、1作にそれほど時間を掛けていられなかったのが、こういうユニークな結果に繋がっているのだと思います。適当というかあんまり推敲とかせず出来次第即出しの感じ。でもこの破れかぶれな勢いが他に無いオリジナリティとして成り立っていたり。いなかったり。

この楽曲制作に関するWikiの記述が面白かったので引用します。

安室奈美恵の「How to be a Girl」でビッグ・ビートに着手してみたが、世間からは「安室奈美恵の曲」として捉えられて、小室は寂しさを覚えた。その後「『How to be a Girl』で表現し切れてない部分を掘り下げる」ことが本楽曲のコンセプトとなった。

Wikipediaより


「小室は寂しさを覚えた。」Wikipediaって一体誰が書いているのか不明ですが、これは面白い。本人か?って感じ。大方インタビュー記事とかから引っ張って来ているのだとは思いますが。

「How to be a Girl」も結構適当な感じの歌詞にこちらはThe Chemical Brothers(ケミカル・ブラザーズ)っぽいサウンドが小気味良い、個人的にはTKプロデュースの安室奈美恵楽曲の中で「Don’t wanna cry」の次の次くらいに良い曲だと思います。

引用文中にあるように、確かに音的にはだいぶ掘り下げられていると言うか、だいぶ攻めてる。ここまでハード路線に振り切って攻めた音作りはそれまでなされていなかった(はず)。

で、こんな攻めた楽曲ながら、1998年12月31日に開催された『第40回日本レコード大賞』において、大賞を受賞しているんですね。
候補を見ると以下。

  • 田川寿美「哀愁港」
  • SPEED「ALIVE」
  • GLAY「SOUL LOVE」
  • Every Little Thing「Time goes by」
  • Kiroro「長い間」 
  • 川中美幸「二輪草」 
  • L’Arc〜en〜Ciel「HONEY」
  • MAX「Ride on time」
  • DA PUMP「Rhapsody in Blue」
  • globe「wanna Be A Dreammaker」

このラインナップだと、Every Little Thing「Time goes by」か L’Arc〜en〜Ciel「HONEY」のどちらかの方がしっくり来るような気もしますが、まあ翌年のモーニング娘。「LOVEマシーン」を差し置いてのGLAY「Winter, again」ほどの違和感は無いです。
今ではすっかり誰も気にしないであろう賞になりましたが、この頃はまだ少しはレコ大も権威というか面白味がありました。

なお小室哲哉プロデュースの歌手が大賞を受賞するのは4年連続。
にも関わらず、明らかに小室ブームの終焉がやってくるのが翌年1999年。
傍目にも、物事って上手くいかなくなると、こうも上手くいかないものかと思うほどで、本人は後年「宇多田ヒカルの登場が云々」という世代交代を感じた旨を述べていましたが、実際問題とにかくキャッチーな曲が書けなくなっていた。という印象です。

音楽ってそれ自体が生き物で、その人の所に来ている時はそういう曲が舞い降りてくるけれど、どこかに行ってしまうとどんなに苦心しても出てこないものなのだな、と小室哲哉の例に限らず思います。
技術云々ではどうにもならない芸術事の恐ろしいところであり、面白いところです。

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