【今日の1曲】The Byrds – Eight Miles High

昨日Teenage Fanclub(ティーンエイジ・ファンクラブ、以下TFC)の音楽を説明する際に名前を出した、米国のロックバンドThe Byrds(ザ・バーズ)。

本日はそのThe Byrdsのちょっとした曰く付き楽曲を紹介します。

The Byrds – Eight Miles High (Audio)
The Byrds – Eight Miles High

1966年に発表された3rdアルバム『Fifth Dimension(邦題:霧の5次元)』に収録された「Eight Miles High(邦題:霧の8マイル)」。
邦題にそれぞれ「霧の〜」が付いておりますが、こういう意訳というか勝手に付け足しパターンって面白いですよね。
洋楽離れが進んでいるとか言われる昨今、こういうのもっとやれば良いのに。

この「Eight Miles High」は音楽史上で一番最初のサイケデリック・ロック作品にあたるらしいです。
サイケデリックなんぞや?については大体感覚的に皆さん何となく分かるとは思いますが、一応Wikipediaから引っ張ると、

サイケデリック・ロック (英: Psychedelic rock) は、1960年代後半に発生し流行したロック音楽の派生ジャンル。主に、LSDなどのドラッグによる幻覚を、ロックとして体現化した音楽のことを指す。

Wikipediaより

まあ、そんな感じですよね。
「Eight Miles High」についても良い感じに纏まっていたので以下引用。

この曲は世界初のサイケデリック・ロックとする見方もある。ロジャー・マッギンの12弦ギターの奏でるうねるような不協和音的イントロは、ジョン・コルトレーンの影響を多分に感じさせる。また、ラヴィ・シャンカールなどのインド音楽からの影響もあったことであろう。この作品のインパクトは大きく、いくつかのラジオ局が「ドラッグ体験を連想させる」との理由で放送禁止にした。後のビートルズの『リボルバー』などの作風に大きな影響を与えている。

Wikipediaより

John Coltrane(ジョン・コルトレーン)のフリージャズ、インド、ドラッグ。
「ちょっとした曰く付き」というのは放送禁止の件のことです。なかなか反応良いですよね。それほどのインパクトがあったという証左です。

The Byrdsについては昨日の記事内で思いっきり「フォーク・ロックバンド」と書きましたが、1st〜2ndは確かにそんな感じで、多分一番有名なのも1stアルバムの表題曲でもある、Bob Dylan(ボブ・ディラン)のカバー曲「Mr. Tambourine Man(ミスター・タンブリン・マン)」だったり、こちらは2ndの表題曲で、Pete Seeger(ピート・シーガー)のカバー「Turn! Turn! Turn!(ターン・ターン・ターン)」だったりすると思いますが、その時点で匿名性が高い、なかなか一口に説明出来ない存在です。

カバー曲が多いバンドですが、優秀なソングライターが複数人居る。それこそ「Eight Miles High」のような傑作を書いてしまうような。にも関わらずその後もやっぱりカバー曲が多い。メンバーの出入りが多く、ころころ変わる。フォーク・ロックからこの3rdでサイケデリックの走りとなるもそこを突き詰める風でもなく、1968年の6thアルバム『Sweetheart Of The Rodeo(ロデオの恋人)』では新加入のGram Parsons(グラム・パーソンズ)主導でカントリーになる。といった具合に音楽性も変わる。
塊感があんまり無いバンドなんですよね。
そういうグダグダなところも含めて面白い存在なので、色々つまみ聴きしてみても良いと思います。

少し前に、想い出波止場の「22次元」という『Fifth Dimension』より更に17次元行ってしまった楽曲を紹介しましたが、「Eight Miles High」のトリップ感のようなものに面白味を感じられた方は、是非そちらも聴いてみてください。

あー、あと本日即位礼正殿の儀ということで思い出しました、日本のサイケデリック作品もついでに紹介しときます。

Noise – 天皇 – 1980
Noise – 天皇

ユニット名が「NOISE(ノイズ)」アルバム名が『天皇』。その中から表題曲の「天皇」。
これ以上のインパクトはちょっと無さそうな、何やら不敬な気がしなくもないユニット名と作品タイトルの組み合わせですが、紹介にあたり特にそういう意図はございませんのでご承知おき下さい。

NOISEは1970年代後半〜80年代初頭にかけて、現Maher Shalal Hash Baz(マヘル・シャラル・ハシュ・バズ、以下マヘル)のリーダー工藤冬里と大村(工藤)礼子を中心に活動していたユニットで、この『天皇』は1980年(81年説もあり)に自主制作で発売された唯一の音源作品。当時2000枚をあっという間に完売。以後、何度か復刻されています。

マヘルは海外ミュージシャンの間での人気が高く、マヘル好きミュージシャンの中にはTFCも名を連ねています。また、TFCと同じくグラスゴーのバンドThe Pastels(ザ・パステルズ)が設立したレーベルの第一段リリース作品は、マヘルの『From A Summer To Another Summer (An Egypt To Another Egypt)』(2000年作品)という、素敵なタイトルのものでした。
以前紹介したJim O’Rourke(ジム・オルーク)とは共演もしています。

『天皇』の話に戻りますと、これはだいぶ聴く人を選ぶ作品で、ハマる人はハマる、歴史的名盤扱いもされている?作品ですが、筆者としては一聴の価値はあると思うものの、これ聴くならマヘルか工藤冬里のソロ聴くかな、という感じです。15年に1回くらい聴きたい感じ。

それこそTFCには無い要素、ケレン味やハッタリ、極端さをユニット名やタイトルの言語センスで束ねたような作品。

こういうカマしてくる感じのミュージシャンって多分今居ないないですよね。

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