【今日の1曲】Jim O’Rourke – Eureka

昨日に引き続き、青山真治の映画『EUREKA(ユリイカ)』絡みで。というかまんまこの曲から題名を付けたのではないかと思いますが、昨日紹介のAlbert Ayler(アルバート・アイラー)の「ゴースト(Ghosts)」と同じく、劇中で効果的に使用されていた楽曲が、Jim O’Rourke(ジム・オルーク)による「Eureka(ユリイカ)」です。

Eureka – Jim O'Rourke │ Eureka
Jim O’Rourke – Eureka

1999年に発表されたアルバム『Eureka(ユリイカ)』の表題曲で、9分以上ありますが、あまり長さを感じさせず、するーっと聴ける楽曲です。
派手な歌メロがあるわけでもない静かな弾き語りが早々に終わり、残された主題が電子音と相まって少しずつ変化しながら、波のように、あるいは風のように反復されてゆく。
これは大変滋味に富んだ名曲だと思います。

イラストレーターで漫画家の友沢ミミヨによるジャケットはなんと言いますかまあ悪趣味と言えば悪趣味で、内容に合っているかと言えば別に合ってもいないと思いますが、キャッチーではあります。

アルバム全体良いですが、やはりこの「Eureka」が傑出している印象。個人的にはこの曲だけで十分だったりします。

Jim O’Rourkeについて書くとえらい長くなりそうなので、端的に言うと、アメリカはシカゴ出身、前衛音楽畑から出てきた人で、ギタリスト、プロデューサー。相当な音楽マニア。アヴァンギャルドからポップまで幅広く造詣があり、2000年前後のロック界では最重要人物の一人だったと言っても過言ではないと思います。「ポスト・ロック」という細分ジャンルを代表する人物。

日本との関わりも多く、くるりのメジャー2ndアルバム『図鑑』(2000年発表)で数曲のプロデュースをしていたり、近年(と思ったらもう6年前とかになるのか)では前野健太のバンド「ソープランダーズ」に居たりもしました。

この際なので書くと、日本の音楽って世界的に劣るとかそういう事は全くなく、良いものは世界的にも良いのです。最近のシティポップブームも別段驚くことではなく、インターネットを通じて作品にアクセスしやすくなった現代では、良いものを求めれば日本の音楽に行き当たるのも、なんら不思議ではありません。

Jim O’Rourkeは確か今も日本で暮らしていて、日本語もかなり話せたりします。
それ以前にもフリージャズのサックス奏者John Zorn(ジョン・ゾーン)という人も日本で暮らしていました。

他にも、暮らすまではいかなくとも、前に取り上げましたSonic Youth(ソニック・ユース)のメンバーも日本の音楽への造詣は深いです(アヴァンギャルド寄りではありますが)。
そう言えばJim O’Rourkeは2002年から2005年までSonic Youthに加入していたこともありました。

日本の音楽の中でも特に前衛系のものは、90年代から00年代半ばくらい?までは世界的にも注目度が高かった印象がありますが、そういうのも追い追い紹介できればなーと考えています。

ところで映画の方について少し述べると、物語自体は割とシンプルで、シナリオが特別どうのというものではなかった印象。それなのに3時間37分もあるという結構な長編作品なんですよね、これ。それでも飽きずに最後まで見る事が出来たのは、映像とその空間に漲っているものがあったからだったと思います。もう18年も前に1度見たきりなので、うろ覚えではありますが、未見の方は是非。1度見る価値のある映画なのは確かです。

ついでに書くと『サッド・ヴァケイション』は石田えりのドーンと構えた存在感とオダギリジョーがバタバタ追いかけられていたことくらいしか記憶にありません。

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