【今日の1曲】Albert Ayler – Ghosts

昨日紹介したSad Vacation(サッド・ヴァケイション)から、青山真治の映画繋がりで、本日はアメリカのサックス奏者、Albert Ayler(アルバート・アイラー)の名演奏「ゴースト(Ghosts)」をご紹介します。

Albert Ayler – Ghost: First Variation
Albert Ayler – Ghost: First Variation

1964年に録音されたアルバム『Spiritual Unity(スピリチュアル・ユニティー)』に収録。

Albert Aylerと言えば、いわゆるフリー・ジャズという細分ジャンルと切っても切り離せない存在の人ですが、まああまり難しく考えずにフラットに聴いてもらえれば、凝り固まった形式的なジャズよりも余程聴きやすいのではないかとも思います。

文章の構成がめちゃくちゃですが、冒頭に述べました青山真治の映画『サッド・ヴァケイション』(2007年作品)は「北九州サーガ」とされる三部作の三作目。第一作が劇場用映画監督デビュー作品であり浅野忠信の初主演作品でもある『Helpless(ヘルプレス)』(1996年作品)、二作目が役所広司と宮崎あおい&実兄の宮崎将が出演する『EUREKA(ユリイカ)』(2001年作品)。
その『ユリイカ』の劇中で印象的に使用されていた楽曲が、Albert AylerのGhostでした。

この「北九州サーガ」が、芥川賞作家・中上健次の「紀州サーガ」を見たまんまの字面において意識しているのは明らかなのですが、内容的には全く異なっていて、中上健次のそれが土着的で地域に深く根ざしゴツゴツした質感の物語であるのに対し、青山真治のそれはロードムービー風の定住しないフラフラとした物語です。
Albert Aylerから話が外れていますが、なぜその「○州サーガ」の字面が共通項の作家をここで持ち出したのかというと、中上健次が大変なジャズ愛好家で『破壊せよ、とアイラーは言った』という著作を残してるからです。当然、青山真治もそれを知った上での選曲でしょう。

破壊的と言えば、破壊的に聴こえる人もいるだろうし、悲哀にも聴こえるし、歓喜のようにも聴こえる。生活から抜け出したいような気もするし、音そのものが躍動しているようにも思える。

音楽ってそもそもそんなにきっちりしていなければいけないものなのか、
一昨日紹介した、真島昌利の「さよならビリー・ザ・キッド」、
昨日のJohnny Thunders「Sad Vacation」、
そして本日の、Albert Ayler「Ghosts」。
この3曲はそれを考えるには最高の楽曲群だと思います。

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